人事が使える【研修カリキュラム例】時間別プラン徹底解説

新入社員研修の設計において、「どのくらいの期間で」「何を教えるべきか」は人事担当者にとって頭を悩ませるポイントです。この記事では、1週間・2週間・1か月という期間別に最適なカリキュラムプランを徹底解説。
それぞれの期間に応じた学習ステップや必要な項目、効果的なワーク内容まで、現場ですぐに活かせる構成でご紹介します。
実践的で成果の出る研修設計を目指す方必見です。最後までチェックしてくださいね。
目次
カリキュラム設計の基本原則
研修設計に必要な4つの視点
新入社員研修の設計においては、「目的の明確化」「段階的なステップ設計」「現場との接続」「学びの定着」の4つの視点が欠かかすことができません。
目的が曖昧なまま進めると、参加者の満足度は高くても業務に直結しない“自己満足型”の研修になりがちです。
まずは「どのような行動ができるようになるべきか」をゴールに設定し、それに向かって段階的な学びを用意することがポイントです。
人材像に基づくゴール設計
研修の内容は「育てたい人材像」から逆算して設計する必要があります。
たとえば、「自ら考えて動ける人材」「報連相が自然にできる人材」など、会社ごとに求める行動は異なります。
ゴールが明確になれば、逆算して必要なスキルやマインドを分解でき、各研修項目の一貫性がとれるようになります。
また、人材像に基づくゴールは、上司やOJT担当者との認識共有にも役立ちます。評価の基準としても使えるため、研修設計・実施・フォローのすべてにおいて、矛盾がない指導が実現できます。
1週間プラン:短期集中で基本を押さえる
1日ごとのテーマ設定例
1週間で実施する新入社員研修では、1日単位で目的と学習内容を明確にすることが成功の鍵です。
例として、1日目は「オリエンテーション・会社理解」、2日目は「ビジネスマナーと基本行動」、3日目は「社内ルールとITツール活用」、4日目は「報連相と会話力」、5日目は「ロールプレイと振り返り」を実施する構成がオススメです。
それぞれの日にテーマを集中させることで、参加者の理解が深まり、短期間でも実践に活かせる研修になります。重要なのは“詰め込みすぎずに深く学ぶ”構成です。
短期間でも効果を出す方法
1週間という短い期間でも成果を出すためには、「体験+振り返り+明確なフィードバック」の流れを徹底することが大切です。
たとえば、報連相のロールプレイを行った後、その場で講師や他の受講者から具体的な改善点を伝えることで、行動の改善スピードが上がります。
また、研修後に“習慣化メモ”を配布し、毎日の学びを自分の言葉で記録してもらうと、定着率が高まります。
短期間の研修でも、リアルな業務を意識した内容とアウトプット重視の構成であれば、実務への橋渡しがスムーズにできます。
2週間プラン:実務体験とのバランスを取る
導入+体験+振り返りの構造
2週間の研修では、導入研修と実務体験、そして振り返りをセットにする構成が効果的です。
前半(1週目)は「マインドセット」「社内ルール」「ビジネスマナー」などの座学とロールプレイを中心に、後半(2週目)はOJTを組み込み、実際の業務を体験させます。
そして週末には必ず「反省と振り返りのワーク」を行うことで、単なる経験を“学び”にレベルアップできます。
この3ステップを明確に設計することで、2週間でも新人の行動変化を確実に促すことができます。
OJTと連携する設計ポイント
OJTと連携する際は、「何を教えるか」ではなく「何を自分でできるようにさせるか」の視点が重要です。
たとえば、実務体験の前に“期待される行動”を事前に共有し、実務後にはOJT担当者からのフィードバックと自己評価の時間をセットにします。
また、研修担当とOJT担当者の間での情報共有も不可欠です。
共有シートや週報などを活用し、進捗と課題を定期的にすり合わせる体制を整えることで、OJTの効果を最大限に引き出せます。
研修と現場の連携が深まることで、より実践的な成長が期待できます。

1か月プラン:実践と反省を繰り返す構造
フェーズ分けによる成長設計
1か月の研修では、成長段階に応じたフェーズ分けが有効です。
第1週は「土台づくり(会社理解・ビジネスマナー)」、第2週は「業務基礎スキル(PC操作、社内システム)」、第3週は「チームでの実践(OJT、課題ワーク)」、第4週は「発表・反省と振り返り」に分けることで、段階的に学びが深まります。
フェーズごとに目標と評価ポイントを設定し、成長を“見える化”することで、本人のモチベーション維持にもつながります。
習慣化を意識した反復学習
1か月の長期研修では、習慣化を目的とした反復学習が鍵になります。
たとえば、毎日の終わりに「今日の気づきメモ」を記録させる仕組みや、週1回の「フィードバックタイム」で講師や仲間からの評価を受けるサイクルを組み込みます。
また、同じテーマ(例:報連相)を別の角度から3回学ぶなど、意図的な“繰り返し”が理解と行動の定着を支えます。
長期だからこそ“ただ長い”研修ではなく、“深く学び・自ら振り返る”構造を持たせることが成功のカギです。
フォローアップと定着支援のポイント
配属後の行動定着をサポートする仕組み
研修後、実際に業務に就いた段階での「行動の定着」が研修の効果を左右します。
ここで重要なのは、配属先の上司やOJT担当との連携です。
たとえば、研修中に学んだ項目を一覧にした「習得スキルシート」を配属先に共有し、実際の業務内での確認項目として活用します。
また、研修終了後に「配属1週間後・1か月後のフォロー面談」を実施し、本人の悩みや変化を把握する機会を設けることで、定着がスムーズになります。
つまり人事と現場の連携が、研修成果を最大限に引き出す鍵となります。
[関連記事:新入社員研修の効果を測る3つの評価ポイント]
1on1と同期との繋がり
1on1ミーティングを定期的に実施することは、配属後のフォローアップに非常に効果があります。
新入社員自身が感じている不安や疑問、成長の実感を上司と共有できる場を設けることで、安心して成長に集中できる環境が整います。
また、同期同士の振り返りを取り入れることで、横のつながりを活かした体制が築けます。
お互いの強みや工夫を共有することにより、自律的な学び合いが促進され、孤立を防ぎます。
[関連記事:Z世代向けコミュニケーション研修の再設計ポイント]
よくある設計ミスとその対策
内容過多と学びの消化不良
研修設計で最もありがちなのが「詰め込みすぎる」ことです。
たくさん教える=良い研修、と思いがちですが、情報量が多すぎると受講者は消化しきれず、結果的に行動にはつながりません。
大切なのは「学んだことを実践に移せる設計」であり、1日1つでも“確実に持ち帰れる学び”を意識することが重要です。
時間を確保できない場合は、あえて“学ばせない項目”を決めることも、成功する研修の工夫のひとつです。
研修と現場の断絶を防ぐ工夫
研修と実務現場の関係が無くなってしまうと、受講者の学びが現場で活かされません。
これを防ぐために「現場との橋渡し役」を設けるのが有効です。
たとえば、研修担当者が配属先と定期的にミーティングを行い、現場のニーズやフィードバックを研修内容に反映するサイクルを整えるとよいでしょう。
また、研修中に“現場でよくあるケース”を題材とした演習を取り入れることで、配属後のリアリティが増し、移行がスムーズになります。

まとめ
目的に応じた柔軟な設計を
新入社員研修は、型にはめるものではなく、会社ごとの人材像や育成目標に応じて柔軟に設計する必要があります。
大切なのは「誰をどう育てたいのか」を明確にすることです。
その上で、1週間・2週間・1か月といった時間の制約に合わせて、無理なくステップアップできる構造を意識してカリキュラムを組み立てると、実務に生きる学びになります。現場との連携、振り返りの仕組み、フォロー体制まで一貫して設計することで、成果につながる研修が実現できます。
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