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指導は厳しく?優しく?新入社員のやる気を引き出す方法

新入社員の指導は「厳しくすべきか、優しくすべきか」。

これは多くの上司や先輩が直面する課題です。

厳しさだけでは恐怖を与え、優しさだけでは緊張感を欠くこともあります。

大切なのはそのバランスと伝え方です。

この記事では心理学やマネジメント理論を交えて新入社員のやる気を引き出すための7つのポイントを解説します。

ぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

厳しさと優しさのバランス

指導で重要なのは「方向性」

新入社員を育てる際に重要なのは、厳しさか優しさかという二者択一ではありません。

まずは指導の軸となる「方向性」を持ち、状況に応じて表現を変えることが求められます。

厳しさは基準を明確にし、挑戦の意欲を刺激します。

その一方で優しさは安心感を与え、心理的安全性を高めます。

この両者をバランス良く使い分けることで、新人は伸び伸びと成長できます。

つまり結局は「どう育ってほしいか」という願いを明確にし、相手に伝わる形で表現することが効果的なのです。

「恐怖」ではなく「尊敬」を得る

厳しい指導を行うときに注意すべきは、相手を「恐怖」で従わせないことです。

恐怖は短期的な行動の変化を促す一方で、やる気や挑戦の意欲を奪ってしまいます。

良い指導は逆に、自ら学び続けたいというモチベーションを生み出します。

そのためには、人格ではなく行動や結果に焦点をあて、改善点を具体的に伝えることが必要です。

さらに、指導者自身が一貫性を持ち、知識や経験を誠実に示すことで、信頼と尊敬が積み上がっていきます。

動機づけ理論から学ぶ伝え方

マズローの欲求段階説を応用する

マズローの欲求段階説は、人の成長を段階的に捉える考え方なのです。

新入社員の場合、まずは「安心できる職場環境」や「仲間として受け入れられる感覚」が必要になります。

ここが満たされて初めて、承認や自己成長への欲求が芽生えます。

上司や先輩は、この順序を理解して言葉をかけることで、新人のモチベーションを引き出すことができます。

自己決定理論で自主性を尊重する

自己決定理論では、人は「自律性」「有能感」「関係性」が満たされると自発的にやる気が高まるとされています。

例えば仕事を一方的に与えるのではなく、選択肢を提示し、自分で選ばせることで自主性が育ちます。

また小さな成功を認めることで自信がつき、チームに受け入れられる感覚が関係性を高めていきます。

これらを意識する指導が、新人を主体的に動かす力となります。

具体的な目標設定とフィードバック

SMARTの原則で目標を設定

目標が漠然としていると、新人は何に努力すればよいか分からず不安を抱きやすくなります。

そこで役立つのが「SMART」の原則です。

具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性(Relevant)、期限(Time-bound)を意識した目標設定を行うことで、ゴールが明確になります。

小さな達成体験を積ませることで、新人は自信を持って次の課題に取り組めるようになるのです。

 フィードバックはタイミングが命

指導で効果を大きく左右するのがフィードバックのタイミングです。

例えば遅すぎると反省点が薄れ、早すぎると考える余地を奪います。

最適なのは行動が記憶に新しいうちに伝えることです。また、改善点だけでなく良い点も具体的に伝えることで、新人は自分の強みを理解できます。

「次はこうしてみよう」と前向きに感じさせる言葉が、やる気を継続させる鍵です。

優しい指導の効果とリスク

信頼関係を築く寄り添い方

優しい指導は、新人に安心感を与え、信頼関係を築く上で欠かすことができません。

「大丈夫、一緒に考えよう」という一言で不安は和らぎ、挑戦への勇気が生まれます。

特に入社直後は環境に慣れるだけで精一杯なので、寄り添う姿勢は成長の土台になります。

気を付けて欲しいのが過剰に優しすぎると、指示待ちの姿勢を助長する恐れもあります。

適度な期待をかけることが大切です。

優しさが甘えを生まない工夫

優しい指導は必要ですが、それが甘えに変わらない工夫も求められます。

「あなたを信頼して任せたい」と伝え、責任感を持たせることに効果があります。

また、失敗を全て許容するのではなく「次にどう改善するか」を一緒に考える姿勢が必要です。

こうすることで新人は守られている安心感を持ちながら、自ら課題に向き合う力を養っていきます。

厳しい指導の効果とリスク

規律を守らせる厳しさの意義

厳しい指導には、組織の秩序を守り、基準を理解させる意義があります。

特に基本的なマナーや安全に関わる部分では、厳しさが欠かすことができません。

新人にとって最初は戸惑いもありますが、ルールを徹底することで「自分も組織の一員だ」という自覚が生まれてきます。

つまり厳しさは単なる叱責ではなく、プロとして成長するための土台づくりなのです。

厳しさがモチベーションを下げる場合

一方で、度を越した厳しさは新人の意欲を削ってしまいます。

「どうせ叱られる」と思えば、挑戦を避けるようになります。

なかでも人格を否定するような言葉は深い傷を残し、信頼関係を崩してしまいます。

厳しさはあくまで「成長のため」に必要な部分だけに留めることが必要です。

行動や結果に焦点をあて、改善点を冷静に伝えることで、前向きな学びにつなげられます。

成長を促すコミュニケーション技術

傾聴力で相手の本音を引き出す

新人が本音を話せる環境を作るには「傾聴」が不可欠です。

単に話を聞くだけでなく、相づちや質問を交えながら「理解しようとしている」姿勢を示すことが大事なポイントです。

傾聴により新人は安心感を得て、自分の課題や悩みを素直に口にしやすくなります。

表面的な会話だけでなく、相手の感情に寄り添うことで、信頼関係と主体的な成長が育まれるのです。

効果的な質問で自発性を高める

「どうしてできなかったのか」ではなく「次はどうしたい?」といった前向きな質問は、新人の思考を促します。

こうした質問は相手に考える機会を与え、自ら答えを導き出させる効果があります。答えを押しつけず、ヒントを与えるような聞き方を心がけると、自主的な行動につながります。

質問の質が高まることで、新人の自発性と問題解決力が自然に育っていくのです。

実践事例とまとめ

成功した指導スタイルの実例

ある飲食店では、新人スタッフが早く現場に慣れるよう「段階的な実践トレーニング」を導入しました。

最初は簡単な接客や配膳から始め、スキルレベルを見ながら調理補助やレジ業務へと進めていきます。

週に1度、店長や先輩は業務後に短い面談を行い、良かった点を承認しつつ改善点を具体的に伝えました。

その結果、新人は安心してスキルを積み重ね、自信を持って接客に臨めるようになり、店舗全体の雰囲気も向上しました。

まとめ

厳しさと甘やかしのバランスに正解はありません。

ただ共通して言えるのは、「信頼関係があるのかどうか」で伝わり方が大きく変わるということです。

この人は自分のために言ってくれている!

そう思える関係性さえあれば、厳しいフィードバックは愛情に、優しさは信頼へと変わります。

新人の未来を作るのは、現場の関わり方次第なのです。

その新人を育てるお手伝いがしたい。

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