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【保存版】“聴く力”で伸ばす新入社員研修|傾聴スキル育成の新常識

「話す力」よりも「聴く力」が求められる時代。

特にZ世代の新入社員は、自分の考えを伝えることに慣れていても、相手の意図を深く理解することが苦手といわれています。

この記事では、新入社員研修で注目される“傾聴スキル”に焦点を当て、その重要性や育成方法、実践的なトレーニング法を解説します。

秋から始める人材育成のヒントとして、ぜひ参考にしてください。

目次

新入社員に“聴く力”が必要な理由

現場で起こりがちな「聞けていない」問題

新入社員研修の場や配属直後によく見られるのが、「報告内容が要点を外している」「上司の指示を正確に理解できていない」といった“聞けていない”問題です。

これらの多くの場合、本人は「聞いたつもり」になっていますが、実際には情報を部分的にしか理解していません。

その結果、業務のやり直しが発生し、上司や先輩の負担が増えてしまうのです。

この背景には、Z世代特有のコミュニケーションスタイルも影響しています。

デジタル環境に慣れているため、短いやりとりには強い一方、相手の話を最後まで丁寧に聞き取り、意図を読み解く力が不足しがちです。だからこそ、研修で“聴く力”を体系的に学び、習慣化することが重要になります。

傾聴スキルがもたらす効果

“聴く力”が育つと、新入社員の成長スピードは格段に上がります。

上司の指示を正しく理解できれば、仕事の正確性が高まり、信頼を得ることができます。

さらに、顧客やチームメンバーとの関係構築にもつながります。

なぜなら相手の話をしっかり受け止める姿勢は、「安心感」や「信頼感」を生み出すからです。

傾聴スキルは単なる受け身ではなく、相手の言葉を整理し、共感を示し、次の行動へつなげる力です。これは新人時代だけでなく、キャリア全体を通して活きる重要なビジネスの基盤となります。

傾聴スキルの基本を理解する

アクティブリスニング理論

傾聴の基盤にあるのが「アクティブリスニング(積極的傾聴)」です。

これはアメリカの心理学者カール・ロジャーズが提唱した手法で、相手の話をただ受け取るだけでなく、うなずきや相づち、要約や確認などを通じて

「あなたの話を理解しようとしています」と態度で示すことが大切だとされています。

新入社員研修でこの理論を取り入れることで、「聞いたつもり」を防ぎ、相手の真意を汲み取る力が磨かれます。

具体的には「相手の言葉を繰り返すリフレーズ」や「理解した内容を確認する質問」がに効果があります。

実務で活かせるポイント

アクティブリスニングを日常業務に応用する際のポイントは3つあります。

第一に、相手の言葉を遮らず最後まで聞くこと。

第二に、自分の理解が合っているかを確認すること。

第三に、相手の感情に寄り添いながら共感を示すことです。

これらを繰り返すことで、相手との信頼関係が構築でき、業務のスムーズな遂行につながります。

新人の段階でこの習慣を身につければ、職場全体のコミュニケーションの質も向上ししていきます。

研修で育てる“聴く力”の実践法

ロールプレイの活用

傾聴スキルを身につける最も効果的な方法のひとつが「ロールプレイ」です。

研修で上司役・部下役に分かれて会話を演じることで、受け手と話し手の両方の立場を体験できます。

「自分はしっかり説明したつもりでも、相手が理解していなかった」という実感は、ただの講義では得られません。

特に、新入社員には「相手の言葉を遮らずに聞くこと」や「理解を確認する質問」をロールプレイで実践させると、日常業務に直結する学びになります。

フィードバックの仕組みづくり

ロールプレイを効果的にするには、必ずフィードバックを取り入れることが大切です。

研修講師や同僚が

「相手の言葉をどこまで理解していたか」「質問の仕方は適切だったか」

を具体的に指摘することで、改善ポイントが明確になります。

さらに、良かった点を伝えることで、参加者は安心して挑戦できるようになります。

フィードバックは「できていない部分」だけでなく「できた部分」もバランスよく伝えることが、モチベーションを高める鍵になります。

こうした仕組みを通して、新入社員の傾聴力は確実に定着していきます。

傾聴力を深めるための理論と応用

ジョハリの窓で気づきを広げる

傾聴力を育てる上で役立つ理論のひとつが「ジョハリの窓」です。

これは「自分が知っている自分」と「他人が知っている自分」という2つの視点を組み合わせ、自己理解と他者理解を深めるモデルです。

特に新入社員は、自分が「聞けていないこと」や「相手にどう映っているか」に気づいていないケースが多くあります。

研修でジョハリの窓を活用すれば、フィードバックを通じて「自分の強み」や「改善すべき聞き方のクセ」が明らかになり、聴く力の伸びしろを自覚できるようになります。

自己認識を行動につなげる

理論を知るだけでは成長は止まってしまいます。

大事なのは「気づきを行動に移すこと」です。

たとえば、相手の話を聞き流してしまう傾向があると気づいた場合、「要点をメモする」「相手の言葉を復唱する」といった具体的な行動に置き換えます。

このプロセスを繰り返すことで、無意識に行っていた聞き方のクセが修正され、自然と「相手に伝わる聴き方」へと変わっていきます。

傾聴スキルを組織に根づかせる方法

チーム単位での実践トレーニング

傾聴スキルは個人だけでなく、組織全体に広がってこそ効果を発揮します。

そのためには、チーム単位でのトレーニングに効果があります。

具体的には、定例会議で「相手の話を最後まで聞く」「理解した内容を一度要約して返す」などのルールを取り入れることです。

これにより、チーム全体で“聴く姿勢”が習慣化され、コミュニケーションの質が向上します。

また、お互いの理解が深まることで、業務の効率化やトラブルの未然防止にもつながります。

メンター制度との組み合わせ

さらに効果を高めるのが、先輩社員によるメンター制度との組み合わせです。

新入社員は業務に慣れる過程で悩みや不安を抱えがちですが、傾聴スキルを持つメンターが寄り添うことで、安心して成長できる環境が整います。

メンター自身も「聴く力」を実践することでリーダーシップが磨かれ、組織全体の人材育成サイクルが回り始めます。

つまり傾聴は単なる新人教育だけのものではなく、組織文化として根づかせることで長期的な成果を生み出すテクニックとなるのです。

傾聴スキルを現場で定着させる工夫

OJTで傾聴スキルを活かす仕組み

研修で学んだ傾聴スキルは、実際の職場で繰り返し使うことで定着していきます。

そのためには、OJT(On the Job Training)の場に「傾聴の練習機会」を意識的に組み込むことが効果的です。

たとえば、先輩社員との同行業務後に「どんな言葉が相手から出ていたか」「相手の意図をどのように受け止めたか」を振り返る時間を設けます。

これにより、新入社員はただ業務をこなすのではなく、「聴く」ことを通して顧客や同僚の感情を理解する習慣を養えます。

さらに、OJT担当者が「君の聞き方が相手にどう伝わったか」を具体的にフィードバックすることで、傾聴のスキルはスピーディに現場で定着していきます。

1on1面談とピアラーニングの活用

傾聴力を根付かせるには、振り返りが欠かせません。

上司や先輩との1on1面談を通じて、新入社員が「自分は相手の声をどれくらい拾えているか」を確認する仕組みを作りましょう。

さらには同期同士で振り返る「ピアラーニング」にも効果があります。

立場の近い仲間からの指摘は受け入れやすく、「もっとこう聴いたら良かった」という改善点が自然に見えてきます。

このように、組織として傾聴を評価・振り返りできる仕組みを整えることで、スキルが一過性のものにならず、職場文化として根づいていくのです。

傾聴力についてとまとめ

秋から始める人材育成のチャンス

秋は、現場を振り返り次年度に向けた準備を始める絶好のタイミングです。

特にZ世代の新入社員や若手社員は、情報を発信する力よりも「相手の意図をくみ取る力」に課題を抱えていることが多いため、傾聴スキルを早期に鍛えることが定着率や成長スピードを大きく左右します。

今から研修を取り入れることで、下半期のスタートダッシュを切ると同時に、来年度の新入社員受け入れにも備えられるのです。

まとめ

ここまで見てきたように傾聴力を育てるには研修・日常業務・組織制度をつなげた取り組みが不可欠です。

小さな成功体験を積ませながら、傾聴力を育てることを組織文化として根づかせることで、新入社員の成長スピードは大きく加速します。

そして、長い目で見てみると離職防止や定着率向上といった企業全体の成果にも直結していきます。

しかし、これらを自社だけで設計・実行するのは簡単ではありません。

特に新入社員や第二新卒の育成においては、世代特性に応じた研修が必要です。

新人育成は毎年の課題になっていると思いますが、そのスタートは新入社員研修!

新入社員研修は、企業の文化や業務スキルを伝える最初の重要なポイントです。
そのすべてを社内で対応するのは負担が大きいため、外部に研修を委託することも選択肢の一つです。

私達の研修会社では新入社員や若手社員向けにビジネスマナー研修・コミュニケーション研修をセットにしたスタート研修を行っております。

合同会社COBALT BLUE研修紹介


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