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新入社員の「報連相ができない」はなぜ起こる?Z世代向けコミュニケーション研修の再設計ポイント

新入社員の「報連相ができない」はなぜ起こる?

「新人が報連相をしてこない」「相談すべきことを黙ってしまう」

新入社員研修を終えて数か月がたったこの時期、職場でこうした声が聞かれる場面が増えてきました。特に、いま現場で多く見られるZ世代の新入社員には、特有のコミュニケーション傾向があります。

上司や先輩に対して自発的に話しかけることが難しかったり、何をどのように伝えればよいかわからず、そのため結果として「報連相ができていない」と見なされてしまうのです。

しかしこれは単なるマナーの欠如ではなく、Z世代が育った環境や価値観、日常的なコミュニケーションの違いによって生まれる

「伝え方のギャップ」と考えるべきなのです。

この記事では、Z世代の若手社員の特徴を理解しながら、報連相の力を自然に身につけさせるための研修の再設計ポイントを詳しくご紹介します。

目次

Z世代の新入社員は「報連相が苦手」な理由

Z世代は、生まれたときからスマートフォンやSNSが身近にある“デジタルネイティブ世代”です。
そのため、LINEやチャットアプリなどでの短文・非対面のやり取りに慣れきっており、下のような傾向が見られます。

・対面での会話よりもテキストでのやり取りの方が安心できる
・失敗や否定を過度に恐れ、「相談すること自体が迷惑なのでは」と思い込んでしまう
・「何を、どの範囲まで報告すればよいのか」判断できず不安になる

また、コロナ禍による大学生活の変化――具体的には、リモート授業の増加、アルバイトやサークル活動の減少などが影響し
リアルな人間関係や場の空気を読む経験が少ない傾向も指摘されています。

そのため、研修で「報連相は社会人として大切です」と教えても、現場では「いつ、何を、どうやって伝えるべきか」がピンと来ず
実際の行動にはつながりにくいのです。

さらに、「伝えた結果、相手にどう思われるか」という不安感が先立ち、報連相を避けてしまうケースも見られてます。

今、求められるコミュニケーション研修の再設計
①「報連相は信頼をつくる行動」であると再定義をする

Z世代は、行動に対して「納得できる理由」を求める傾向があります。
そのため、「とにかく報連相しなさい」と一方的に指示する従来型の研修では、理解や行動につながりにくくなってしまいます。

そこでオススメなのが、「報連相をすることで、上司が安心できる」「チーム全体の連携がスムーズになり、生産性が向上する」
といった報連相の“目的”や“効果”を具体的に示すアプローチです。
実際の研修では以下のような要素を取り入れると効果的です

・報告がなかったことで問題が大きくなってしまった失敗例
・タイムリーな報告・相談によって早期に解決できた成功例
・信頼関係を築くためのセルフチェックリストやワークシートの活用

「報連相=義務」ではなく、「報連相=信頼を生む行動」と捉え直すことで、Z世代にも響きやすくなります。

② ロールプレイ+フィードバックの組み合わせで実践的に学ぶ

報連相は、知識として理解しているだけでは現場で使いこなせません。
特にZ世代にとっては、実際の場面を想定したロールプレイ体験と、それに対するフィードバックに効果があります。

例えば下のようなシナリオを用いて練習を行います

・仕事でミスをした際に、上司へどう報告するか
・クレームが発生した場合に、どのように状況を共有するか

ロールプレイを繰り返すことで、実際の言葉の使い方やタイミングを自然に習得できるようになります。
また、受講者同士で「よかった点」や「改善点」をフィードバックし合うことで、ポジティブな学びの雰囲気が生まれやすくなります。

Z世代は「正解を押しつけられる」よりも「なぜその伝え方がよいのか」を自分で理解し、納得することを重視します。
そのため指導者側も一方的に評価・指摘するのではなく、一緒に考え、成長をサポートする姿勢が大切になってきます。

おわりに:「報連相」はセンスではなく練習で育てる力

報連相が苦手な新入社員を「能力がない」「やる気がない」と決めつけてしまうのは良くありません。
多くの場合、彼らは単にやり方を教わっておらず、実践する機会が少なかっただけなのです。

したがって、Z世代が安心して行動できるような「言葉の選び方」や「研修の進め方」、「納得感を重視する設計」が大切になってきます。

これからのコミュニケーション研修や新入社員教育では、Z世代の価値観に寄り添いながら、報連相を“自然に
そして前向きに”実践できるような工夫が、より重要になってくるでしょう。

実際に私達の新人研修で新入社員さんとクレーム対応研修をしていると、お客様への謝罪の言葉が
「申し訳ございません」と「大変申し訳ございません」という言葉しか思いつかないというお話をしていました。

現場の状況やお客様の背景にも思いを寄せて(今回は商品に不具合がありお客様に迷惑をかけてしまった設定)
お客様のお話をしっかり聞いた後に

「この度はお客様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。商品に不具合が発生し、ご不便をおかけしましたこと
深くお詫び申し上げます」という謝罪の言葉があるよとお伝えしました。

新入社員は「これ聞いたことありました。こんな場面で使うんですね。」と納得したような様子でした。
謝罪の言葉一つとっても知っていてどんな場面で使うのか理解していないと、いざその場になった時に言葉がでてきませんよね。

基礎を積み重ねることが、本当に大事なんです。

私達の研修会社では新入社員や若手社員向けにビジネスマナー研修・コミュニケーション研修をセットにしたスタート研修を行っております。

一緒に新入社員・若手社員の成長に力をいれませんか?

事業所は神奈川県、川崎エリアにありオンラインの新入社員研修を得意としています。
お気軽にご連絡をお待ちしています。

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